69.台湾の空港めぐり(その24)鹿港(追加訂正)
前回では鹿港の海岸線の後退の原因がワカランということで終わっちゃいました。
あらためて、調べてみました。(でも結論がまたひっくり返るかも)
台湾の古地図をさぐってみました。
@日本の国立公文書館
A日本の国立国会図書館
B台湾総督府資料館
「主題導覽-總督府
C行政院国家文化資料庫
「古地圖
D米国Texas大学資料館
「Perry-Castan~eda Library Map Collection
「U.S. Army Map Service, 1944-1945
E米国Columbia大学歴史資料館
「How Taiwan became Chinese」17世紀にオランダ・スペイン・清の植民地化
FMapHistory/Cartography
「Map History
「Images of early maps on the web
G米国Reed大学資料館
「Formosa Maps
HGoogle Earth 古地図マッピング
GoogleEarthには古地図を表示する機能があり、中国・台湾ではRumsey地図1875年を見ることができます。
残念ながら日本の資料はどこかにあるのかも知れませんが、公開されていない。(されていても探すことができない)
それに比べて米国の大学は資料を一般公開し誰でも自由に(簡単に)見ることができます。
いろいろな古地図があるのですが、位置や名称が間違っている場合が多いので注意が必要です。
そこで a)台南の海岸線 b)玉山の位置・高さ3952m の2点に絞ってチェックしてみました。
C
これはずっと古く1724年なのですが a)内海はあります。
b)山の名称は記載ありません。
中部の海岸にはすでに浅瀬が発達していたようです。
G-1 G-2
1864年の地図では a)台南の北側に内海が見えます。
b)玉山 10800ft=3290m 位置はアヤシイ。
この地図が一番アヤシゲ(山岳がデタラメ・都市の位置もオカシイ)
G-3
これは1868年のものですが、a)台南の北側に浅瀬が広がります。
b)玉山 15000ft=4570m 高さも位置もデタラメ。
この地図もアヤシイですが、海岸線に浅瀬が広がっていることは分かります。
H
1875年と古いのですが、 a)台南あたりに大きな内海があります。
b)玉山は10800ft=3290m 位置はだいたい正しい。
これもG-1と同じくらいアヤシイです。
G-4
これは1896年のものですが、a)台南の北側に浅瀬が広がります。
b)玉山 12850ft=3920m 高さも位置も正しい。
かなり正確なようです。嘉義から大甲にかけて浅瀬が広がるのがわかります。
G-5
これは1896年のものですが、a)台南の北側には浅瀬は見えません。
b)玉山 12850ft=3920m 高さも位置も正しい。
D-1
こちらは1896年のもので、a)台南の北側、嘉義から大甲にかけて浅瀬が広がります。
b)玉山 12850ft=3920m 位置は正しい。
D-2
このときには鹿港の海岸線はかなり後退しています。
ほんの少しの地図から大胆に推測すれば
台湾西部海岸は中央山脈から流れ出る川によって古代から堆積され後退し続け
清や日本統治の時代から始まったことではない。
鹿港の繁栄と没落はそこに港を開いた時点で決まっていた。
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