ハズカシながら私はまだ茶藝館というところに行ったことはないのです。でもなぜかタダでお茶をごちそうしてもらうことが何度もありました。最初は、仕事でつきあいのある会社のひとたち20人と山奥の河原でバーベキューパーティをしたときのこと、営業部長氏が茶道にコッテいて茶碗や急須ひとそろいを持ち込んで自分でいれたお茶をミンナにふるまってくれました。ちいさなオモチャのような茶碗にいれてくれるのですが1口でカラっぽになり何杯もおかわりをしました。のみかたを説明してくれたのですが、あまり真剣にきいていないのでわすれました。部長ゴメンネ。つぎにタダで飲んだのは伊勢丹の地下にあるお茶屋さんです。ミヤゲをさがしにブラブラみていたらヒマそうな店の小姐が「一杯のんでみる?」というので、いすにすわりこんで説明をしてもらいました。急須を茶でアッタメたり、かおりを先に楽しんでから別の茶碗で飲むやりかたを実演してもらいました。おたがいヒマだったのでムダ話をしながらお茶をのんで、けっきょく何も買わずに帰りましたが、なにかトクをした感じがしてウレシカッタ。(誰でもか)おなじような体験をインドネシアでもしたので、ヒマなときはお茶屋さんに行こう!と同僚に言ってます。 本格的にお茶をタダで飲んだのは、伊勢丹の裏にあるスナックのママにお茶を飲みたいとたのんだときのことです。ママは近所のお茶屋さんにつれていってくれて、そこで茶道にのめりこんでいるオヤジを紹介されました。もと警官で、いまは昼間はお茶屋のオヤジ、夜はクラブの用心棒というコワモテでアヤシゲな人です。この茶店もアヤシゲで店のド真ん中に大きな神棚?(タタミ2枚分あり関羽などがまつらている)とお茶をいれる台(巨大な切り株)がおかれて、かんじんのお茶はそのまわりに並んではいるのですが、目にはいりません。台をはさんでオヤジとむきあってすわると、台湾語で説明してくれるのですが身振り手振りのほうがまだわかりました。湯をわかすところからはじまり、急須や茶碗をアッタメたり、のんびり実演してくれます。茶葉を2種類用意して、「ドーダ、違いがわかるか?(多分そうだと思う)」というので香りをカグがマッタくわからず降参。でも味の違いはわかるので「此方甘味」と紙にテキトーに書いてわたすとウンウンうなずいて納得したようです。味も香りもわからんデクノボーにはのませたくないでしょうからね。結局1時間いじょうもオジャマして(その間に店の客はこなかった)そのうえミヤゲに金線蓮という健康茶をイタダキ、恐縮してスキップして帰途につきました。
茶の道はスキップ?
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