日曜の町はさびしい
1.リヨンてどこ?
仕事でリヨンに行きました。2000年6月25〜27日のたった3日ですが会社の費用であれば文句もいえないか。実はハズカシながらヨーロッパに行ったのは20年ぶりなのです。当時はアンカレッジ経由でしたが今はシベリアの上を通っていますね。アンカレッジの空港内にあったウドン屋はどうなったのでしょうか?誰か教えて。。。さて、リヨンはどこにあるの?普通の観光旅行で行くような町ではないのですが、今年は違います。町(失礼、市です)の人たちはキアイが入っています。その理由は、あの☆の王子様で有名なサンテクチュペリの生まれた町であり、生誕100年にあたるんだそうです。約1週間のフェスティバルがあり、空港ではエアショーもあるようでした(私が帰った翌日!)。リヨンの空港はフランス中央に位置するため国際空港ではありますが、規模は地方空港です。パリへはTGVで2時間とか。なぜリヨンの空港と書いてリヨン空港と書かなかったか、想像つくでしょうが、そうです。サンテクチュペリ空港と名前も変えてしまったのです。ドゴールとかスカルノハッタとか政治家の名前をつける例は多いのですが、作家の名前をつけたのはここくらいではないでしょうか。空港ターミナルは2つに別れていて、片方はフランスらしい曲線を多用したデザインです。 この新しいターミナルは実はTGVの駅舎で、ドゴール空港のTGV駅舎と同じモチーフを感じます。空港ターミナルより駅ターミナルのほうが余裕のあるデザインで、国の力のいれ方がわかって面白かったです。 サンテクチュペリの名前を知ったのは30年前の大学時代のことです。フランス語の授業で短いテキストを読んだのが初体験!それでも☆の王子様は読んだことはありません。夜間飛行・人間の大地など飛行機が出てくる部分が多かったのを思い出します。教授の趣味だったんでしょうか。私もヒコーキが大好きです。リヨンのフェスティバルでは、複葉機からジェット機まで実物(本人が乗ったものではありませんが)が展示してあり、その中にP38(彼が最後に乗ってそのまま行方不明になった)もあり、子供みたいにドキドキしました。何しろP38の本物を見るのは初めてなので。。。次はツインムスタングを見たいものです。仕事の会議の中間で昼食時にフランス人である客に、彼の乗っていたP38が最近見つかったそうだが本当か?と質問すると、即座に「イヤ、いまだ見つかっていないヨ。そんなデマが最近多くなった。」とのこと。どうも日本の新聞はデマに乗せられやすいようです。
即売コーナーの横には歴史資料も展示され、彼の自筆手紙もありました。あまりに混雑していて読む時間がなかったのがザンネンです。写真を撮るのもわすれていました。残念。
あいた1日を1人でブラツイた報告をしませう。結論:日曜日に田舎町に行くんじゃない! その理由は以下の通り。リヨンの町にはロワール川とセーヌ川が500mくらいまで接近しており、その付近が古い町並みを残しています。このあたりからその北側の丘をブラつきました。丘の上の教会(名前は忘れた)はかなり観光化されていて団体バスツアーが来ていたりミヤゲ店があったりして京都の清水寺のようなものでしょうか。聖堂にはいろんな客がいたのですが、地下聖堂にはチラホラとしか人がおらず、宗教的雰囲気はこちらの方が強いです。この地下聖堂の入り口には日本の寺と同じくローソクを売っていました。 丘の北側は新興住宅地(これも日本とよく似た開発のやり方ですね)で見るものもなく、下へおりて旧市街をブラブラ探索してみました。川にそって午前中だけの露天市場があったり、午後からの古本市があったりとパリの下町と似ています(今のパリはどうか?)。Lyonの名物は何だと聞いたら「ニワトリ」と答えられたので、探すと3軒あり、それがならんで大声「プーレ、プーレ」と叫んでおりました。たしかにキツネ色に焼け(キツネ色のニワトリという表現はヘン?)油を落としたニワトリが5〜6羽づつ串にさされて5段くらいに並んでゆっくりまわっているのは、大変おいしそうです。ところが残念ながら1羽ごと買うものなので旅行者の私にはサバケません。こんどからフォークとナイフは飛行機から借用して行くことにしよう。目についた他の食べ物は、キノコ類やフランボワーズ(黄イチゴ?)で、もちろんそのフランボワーズを1パック買って食べながら探索をすすめます。古本市は個人が持ちよるもので30軒くらいがならんでいました。時間がないので、惜しいのですがここはパス。ベルクール公園には切手市があり、やりてのオニーサンや時間をもてあましたジーサンが自分の切手を並べています。客の数と売り手の数は同じくらい。ここもパス。実はフランスの技術専門図書を探すのも目的だったので、ホテルで本屋のありかをきいて行ってみました。フナックと言う店で、Lyonで一番大きいということで期待していたのですが、カラブリ。たしかにかなり大きい店ではあるのですが小説・実用書・写真集・CDなどよく売れそうなものばかりです。ここで、シャンソン歌手バルバラの写真集とCDをみつけてゲット。(目的はドーなったんジャ?)日本では見つけることができなかったので。。。店を出て、今度は近所の小さな本屋を順に探索。一軒目は小説ばかりの店で、聞いたら技術書の店が近くにあると。場所を教えてもらって見つけたのは郵便局の裏側の小さな、まるで古本屋のような店。確かに技術書とカンバンもあがっており、おそるおそる入ると、人のよさそうなオバサンが出てきて、ムッシュー何を探しているのとニコニコしています。イヤ実はフランスの技術規格書でこれこれを探している、と説明すると即座に「それはナイ」と答えたあとで、「でも隣の店ならあるこも知れない。ただし今日はもう店をしめたよ」と言ってくれました。お礼を言ってその店にまわってみると、たしかに専門書の店でもう閉まっておりました。残念ながら翌日は帰国なので、手紙を書いて店に入れてくるのがヤットでした。この店の隣に人形のショーウインドーがあったので、のぞいてみるとあまりカワイクないヤツやキモチワルイヤツが並んでいます。上のカンバンを見ると、オタク御用達のフィギュア屋さんでした。ウーン、この国にもいたか。
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