宇治
場所 宇治
日時 2017年10月8日
モデル Artreit きなな
廃墟マニア・トンネルマニアにはよく知られた場所での撮影会でした。
アクセスは案外とよく、道路からも遠くはありません。
発電所や送水管は私の本業ではないのですが、知識はあり
戦前台湾の日月潭水力発電所の文献調査をしたおかげで
古い水力発電所の知識は・・・ 単なるモノズキです。
歴女はときどき見かけますし、ダム女は身内にいます。
ですが、産業遺跡女は見たことも聞いたこともありません。
どうですか、あなたもドップリ沼に・・・
志津川水力発電所は大正13年(1924)に関西電力の前身の宇治電気が建設完成し
宇治川上流に天ヶ瀬発電所ができた昭和39年(1964)に廃止されました。
(天ヶ瀬発電所は現役です)
アジア最大だった日月潭水力発電所は半官半民の台湾電力が工事完成させたのが、10年後の1934年になります。
(日月潭水力発電所は今も台湾最大の水力発電所として運転中です)
発電所そのものは宇治川に面して建っていますが非公開です。
発電用水は宇治川にあった大峯ダムから取水し、導水管跡・吐水堰などが残っています。
大峯ダム本体・その真下にあった大峯発電所は天ヶ瀬ダムの建設にあわせて撤去されました。
大峯ダムからの導水管は山を貫き、志津川に口を開きます。
貯水堰で別れた2本の導水管(鋼管)は撤去され
置かれていた半円形の土台と押さえ込んでいたメガネ状コンクリートが廃墟として目立つ施設で
貯水堰右岸に開口する吐水管が現在の志津川です。
土建屋には撤去された痕跡から、かつての建設工事がどう行われたか推測するのも興味深いのですが
廃墟マニア以上に限られた暗黒マニア世界だと自覚しています。