30.　出国フィスカル

いつも不思議（不可解）に思う税金に出国税があります（インドネシアからの出国）。
これは空港使用料（10万RP)とは違いインドネシアに住む人（滞在許可証KITASを持つ外国人も）すべてに課せられるものです。ので旅行者は払う必要がありません、と思っているアナタ、ご注意を。ちょいと整理してみました。

出国フィスカル　って何？
　　外国へ行く人に課す所得税
　　もともと税金を納めないヤツが多いので、外国に行けるような金持ちから所得税の一部を先取りする、という発想です。
　　　　　飛行機で出国＝１００万ルピア
　　　　　船で出国　　＝　５０万ルピア
　　でもね、こんな税金取る国はほかにありません。まるで昔の関所の通行料じゃないですか。
　　目先の収入にとらわれてもっと大きな利益が見えていないボンクラ役人の発想の典型です。

払う義務があるのは？
　　従って所得税を納める義務のある人＝フィスカル義務者　となります。
　　個人が払えば個人の所得税として年度の所得税から控除できます。
　　また会社が払えば会社の所得税から控除できます。
　　（インドネシアの納税者登録をしていないとダメです。また会社で控除をしようとすると
　　　痛くもない腹をさぐられ挙句の果てに袖の下を要求されるのがオチ）

払わなくてよいのは？
　　法律ではこんな人が相当します。
　　　　　　1)外交官・それに準じる者
　　　　　　2)　　　　その家族
　　　　　　3)公用パスポートを使い公務で出国する者
　　　　　　4)　　　　その家族
　　　　　　5)軍人・警官で海外派遣される者
　　　　　　6)国境地域での警備や行政サービスを職務とする者
　　　　　　7)政府を代表する芸術・スポーツ・宗教使節のメンバー
　　　　　　8)機内船内で職務を行うイミグレ職員
　　　　　　9)宗教省主催の聖地巡礼への参加者
　　　　　　10)公式に外国留学するインドネシア人学生教師
　　　　　　11)公式に外国出稼ぎを行うインドネシア国民
　　　　　　12)隣国との協定に基づく越境パスで越境を行うインドネシア住民
　　　　　　13)バタム島で所得納税した者
　　　　　　14)観光・通過・ソシアル・ビジネスビザを持つ外国人で滞在が１２ヶ月中１８３日を超えない者
　　　　　　　何度も渡航して合計が184日以上になって帰国時に１００万ルピア支払え！と言われるわけです。
　　　　　　15)外国に居住するインドネシア国民で、インドネシア滞在が１２ヶ月中１８３日を超えない者
　　　　　　　日本に住所のあるインドネシア人が帰省して再度出国する場合にあたります。
　　　　　　　ただし年４回までです。
　　　　　　16)バタム・ビンタン・カリムン島で働く外国人で、雇用者によって源泉徴収がなされている者
　　　　　　17)滞在が１２ヶ月中１８３日を超えないが、所得税２６条の源泉徴収がなされている者
　　　　　　　短期滞在だけれども現地会社から源泉徴収されているとこれに当たります。
　　　　　　18)留学している学校長の推薦状のある留学生
　　　　　　　　ただ留学しているというだけではダメです
　　　　　　19)公式機関で調査を行うためにインドネシアにいる外国人
　　　　　　20)技術協力プログラムを行うためにインドネシアにいる外国人
　　　　　　21)宗教使節・人道使節として職務を行うためにインドネシアにいる外国人
　　　　　　22)国外退去を命ぜられた外国人
　　　　　　23)国際ルートを運行する乗組員
　　　　　　24)社会団体の費用で外国へ医療を受けに行く病人あるいは身体障害者
　　　　　　25)アセアンに居住する人でアセアンヘ出発する者
　　　　　　26)オーストラリアに居住する人で、バリを除く地域からオーストラリアへ出発する者
　　　　　　27)外国へ出発する１２歳を超えない子供
　　　　　　　　１２歳までは払わなくてよいのです。が、駐在員の妻は払う必要があります。
　　　　　　28)大臣の指定する外国企業駐在員事務所のためにインドネシアで働く外国人
　　　　　　29)東ティモール難民で戻ることを決めた者

　　上記リストには滞在が終わって帰国する場合(Exit PermitをもらってKITASを返却済）は記載がありません。
　　なので免除にはならないわけです。（実際には係官によってマチマチのようです）

免除されるためには？
　　法律は見つけることができませんでしたが、空港のチェックインカウンター付近に窓口があり、免除申請用紙をもらって記入してください。そのとき、パスポート・KITASなどのコピーを添付するのでお忘れなく。

所得税控除されるためには？
残念ながらネット上では探し当てることはできませんでした。


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