56.村祭り
昨年ウブッを訪れた時は王族の大葬式にでくわしました。今回は、小さなニュークニン村の祭りオダランにちょうどあたりました。約2週間ずっと祭りが続いていましたが僕達はそのごく端っこをみせてもらうことができました。
村の一番立派な寺が祭りの場所ですが、その前の道路も完全に締め切って迂回路は学校のグラウンドをつっきるは、隣の学校も控えの部屋に使い休校状態。さらにグラウンドは駐車場と屋台が並び、祭り一色です。お金のある家々の前にはプンジョール(幟のようなもの)がハタメイています。いきかう村人も祭りの晴れ着をきてたりそろいのクバヤをきていたりと、昨年とは大違い。

これが村のオダランの間の地図です。


最初に到着した晩のこと、道をふさいで祭りをやっていたのでホテルで聞くとオダランだと。これは見ないと損です。この時期にアラム・ジワに泊った客は幸運です。(でもちょっとウルサイかな)朝の散歩でグラウンドから村をグルッと廻るのですが、きれいに掃除されておりグラウンドの片隅に並ぶ屋台が寂しそうです。同じアングルで寺の前を朝と夜で写しましたが、夜の熱気が感じられるでしょうか?
今晩は村でジョゲッがあるというので家内と2人で見物に。すみっこから覗くくらいでイイヤと思ったのですが、なにしろ村人が多く(いったいどこから沸いて出たんだ?)てとても寺にもぐりこめません。しかたないので隣のバールで腰掛けて眺めていると、親切なオジサンが「受け付けに行ってサロンを巻いて寺に入るといいよ」と教えてくれました。なるほど、寺の前の大木の下に受け付けがあり、外人用にサロン他一式を貸してくれます。もちろん、祭りですから寄付は必要です(笑)。最初から準備していけば無料ですが。結局、2人分で5万RPを寄付して奉名帳?に名前と金額を書いてきました。
さてこれで、どこへなりと入っていけます(まあそれでも遠慮して後ろのほうばかりでしたが)

今回のバリ旅行の前に「バリ島の小さな村で」という文化人類学者の書いた異色な本を読んでいました。村の祭事を中心に書いたもので、お祈りのしかたとか大変細かいことにまで触れられています。
ニュークニン村のオダランを見ていてふとこの一部を思いだしました。お祈りの姿です。神に合わせた手は頭より上で、目下の場合は胸の前くらいとか。今回はもちろん神様や先祖(すでに神様になっている)なので頭より高く手を会わせます。ナルホド。
その合わせた手の指先には花をはさむのですが、本では祈る神様によって花の色が違い、導師より何色と指示があるそうですが、ジッと見ていると全部白い花だったり、赤白適当だったりしていました。後で聞くと色はどうでもよいとか。男性は花を頭に巻いた布に差してくるのが普通で、5つも6つも差しています。一方女性によっては、花を洗面器のような入れ物に浮かべて持ってきており、そこから取っては指に挟んでいました。
祈りが終わって皆が帰ると花は落ちていないので、チャンと持ち帰ったのでしょうね。

僕達は一番後ろから見物していたのですが、目の前に若い女性(17、8才くらいか)が2人座ってました。暗くて分かりにくいのですが、2人とも携帯電話を持っており、さすがにお祈りの間は地面に置いていましたが、それ以外はおしゃべりかメールに熱中してました。どこの国も同じだなあ。でも携帯を持てるなんて金持ちの子なんだ。

普段は本当に静かな村なのですが、オダランの期間約2週間は結構騒々しいです。寺に大きなスピーカがつけられ、朝晩夜なにやらお祈りがあるのです。寺からだいぶ離れたアラム・サンティまで聞こえてくるんですから。アラム・ジワだともっと大きく聞こえたんだろうなあ。

 
昼間の寺の前。道路の上にテント屋根が。      夜になるとジョゲッをやってます。

寺の正面。いろんな飾りつけされてます。

赤い屋根までが寺で、女性ガムランの演奏場でした。

家々にはプンジョールや笠やいろいろな飾りつけ

寺の前には寄付の一覧表

朝のグラウンド。左は屋台が並んでいます
昨日のゴミを焼く煙がたちこめてます。
あまり見たことがない飾りだったのでパチリ

門から入ってすぐの庭では女性が多い

さらに奥の庭は男ばかり

暗くてわかりにくいですが女性のクバヤは色々

女性だけのガムラン

ア〜疲れた。休憩中のガムランおばさん


写真を大きくすると雰囲気が伝わるでしょうか?
右の台の上では1人だけのワヤン・クリッをしてました。でも誰も見ていません。きっと神様に見せているのでしょう。


女性が多いのですが中には男性も。
庭の土の上に直接に座り込んでいます。


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