変容Yoko
場所     東大阪 
日時  2018年9月1日 
モデル 光画社 Yoko 
光画社のモデルさんは他の撮影会よりも少し年齢が高いのが特徴です。
モデルさんの経験もその分だけ積んできているわけです。
私には珍しく撮影前に、こんな撮影をしたいとモデルさんに説明しました。
前半 無表情で人形のように
後半 ドロドロ感情が溢れた
この違いを意図して「変容」と題してみたのです。


背中を向けカウンターに座ってもらうところから始めました。
クルリと回ると一変する、なんて安易な目論見でしたが。
「無表情」というお願いが「生活に疲れたオバサン」に繋がってしまいました。
モデルさんの責任ではなく、わざとそんな写真を選んだだけですが。


少し顔を上げてもらうと、強い視線が感じとれます。
「人形」は無理です。  脆くも計画変更




力強さを出すべく、照明もそれなりに強く。ほんの少し微笑んでもらいました。


イタリア映画に出てくる貴族の微笑を思い浮かべたのです。


モデルさんの素顔に近いです。


一瞬の暗い表情にするべく、陰影を強く・眼を半眼に・口元を開きぎみに
肩の下がりは指示していませんが心の動きを示す助けになります。


強い表情を出すため、顎を上げ・目線も上に・下からの照明も追加


ほぼ同じポーズ・照明で目線だけを変えてもらいました。見下すのです。
冷たさを出すため彩度を下げています。


なにかを考えている女。 視線の先にライターを置いてみました。


決意した目。 そんな風に見えますか。





========================================== 後半 ==========================================


実は前半のつもりで撮影スペースを変え、それに合わせて照明を変えてみると
壁の影が意外におもしろいことに気がついたのです。
本人は大人しいワンピースなのに、影はまるでタイの民族舞踊の踊り子。


モデルさんを背後から見守る神様か仏様にも見えるのです。


画面に色が足りないので遊びで持ってもらいました。赤い扇子だったら・・・


撮影中の雑談でバレーの経験者だということがわかりました。 そこで




影にもっと働いてもらうことはできないかと思いついたのです。


さらに、本人と影が別々の動きをしたら、と発想してみました。
ずいぶん無理な想定ですよね。それでも無理やり挑戦!


ヒントはこの影の手にありました。


あーでもない、こーでもないと試した結果。 モデルさんも結構遊んでいます♪


撮影している時は、情事の後のひとときの積もりだったのですが
見返すと、公演が終わったプリマのような気がしてきました。






お遊びで撮影したカットです。 何かしら意味付けしてみたくなりますが。






男を捨てて明日は明日の風が吹くと言うのか、さあ明日こそもっと良い舞台にしようと言うのか・・・
どちらにしても最初の1枚と比べると、オンナは怖い。




夜のスタジオでの個人撮影。主催者はどこかへ消えて私を放し飼い。
おかげで時間を忘れて普段の倍以上に照明とポーズに力を入れました。
また1つ楽しみ方が増えました。