梅宮4 コメント付
場所 :京都市右京区 梅宮大社 
日時 :       2020/3/12 
モデル:         Saha 

梅宮大社のある地域は一言でいえない場所です。
洛西?違う
嵯峨?もっと広い地域を指す
梅津?最も正確ですが
 大阪人の私にはピンとこないなあ
四条大宮からバスでまっすぐ西、終点の松尾橋の1つ手前が梅ノ宮停留所。
乗ったことありませんが。

何度もお邪魔した神社、生意気にも神苑内1棟を借り切っての撮影です。
衝撃的な料金です。土日で借りるのはよほど早くから申し込まないとダメ。
問題は撮影会場ではないので照明設備はすべて持ち込みなのです。

今回の目標は「和室でアオザイ」+「前回の撮影での不満な点の撮り直し」
前回は衣装に折りシワが残っていたのが気に入らないのです。
モデルさんと今回のイメージを相談すると、何と自分の好きなアオザイを買ってくるとのこと。
1着は前回と同じ水色アオザイ。クール撮影を目指します。
もう1着は濃い青緑に大胆な模様つき。感情を込めたドロドロ系を目指すことに。



2面が全面ガラスなので照明なしでもこの明るさ。撮影スタジオではないので注意が必要です。


補助光を加えるのと色設定をクールな青に。




補助光が弱いと物足りない写真になります。


ワザと逆光で背景を白く飛ばしました。
モデルさんの両側から回り込む光で身体が立体的にならないものかと。


何かのCMを念頭にちょっと邪な撮影です。








今回のレンズは Nikkor 85mmF1.4 と TOKURA 28-70mmF3.5-4.8 の2本だけ。
85mmではほぼ開放でボケを必要以上に大きく出しています。
優柔不断な私はピントを右目にするか左目にするか指先にするか、その場で決められないのです


撮影前の準備でモデルさんから「髪はどうします?」
「後ろで1つに束ねてください」




立膝を手前側の足にするか奥にするか、モデルさんといろいろ試してこうなりました。






ここからは次の衣装撮影との連続性を考えて暗い目の現像処理をしました。






ここからが今回撮影の主題です。


実はこの写真は一番最後に撮ったものですが、全体構成から前に持ってきました。

背景のジャマ物を消しました。






照明をいろいろ変えていたら ↓の影遊びを思いつきました。

モデルさんは影がどこにどうできるのか確認できません。
もうちょい上とか右とか真直ぐとか、面倒なお願いしました。




撮影数日前に某山南あかね嬢の写真を送りつけられたのです。
つい反射的に ”似てるけど違うコトしてやる!”  その結果でありんす。


モデルさん本人だけがわかる修正をあちらこちら。




ここまでのアップはしたことがないです。








陰鬱な気分がどれほど表せたかな。




色の違う2本の照明の混ぜかたを変えたりズイブン照明をいじったのです。


ごく普通の明るさにすると、そりゃあごく普通の写真になりますって。




脚を伸ばすよりも折り畳んだほうが実は長く見えるのです。


トリミングして枠を中央にもってくることもできたのですが。
イジッたのはバラの花を明るくしたことだけ。




百人一首に
  「夕されば かど田の稲葉 訪れて 葦のまろ屋に 秋風ぞ吹く」
これは平安時代の梅津の里の夕暮れ風景を謡ったものだとか。
神苑にある茅葺きの茶席はもちろん当時のものではありませんし
農家ですらありません。江戸時代の数寄屋なのですが、雰囲気を想像できるかも。

撮影に使わせてもらった参集殿はより新しく昭和9年のものです。
  昭和天皇の即位大礼で建てた建物をここに移築したんだとか。
  研究資料によると、御所紫宸殿の東側に建てられた「春興殿幄舎」の一部を4寺社に移築
  形状そのままに移築したのではなく木材として利用したと思われます。
  いろいろなHPに即位礼の茶室を移築と記載ありますが「間違い」です。
  どう見ても茶席ではありません。あまりに開放的で客を接待する空間ではありません。
  目の前に数寄屋があるのに。 汎用の座敷とみるのが正しいでしょう。
思い出したのが、母校にあった大正天皇の即位礼の建物です。
  大広間1室だけですが中央に柱が1本もなく、学生の製図室として使っていました。
  こちらは建設当初とほぼ変わらず移築されたものでした。
  残念ながら私の卒業直後に解体撤去され、代りに資料館が建っています。
京都だけでなく、かつて日本中どこでも移築が煩雑に行われていました。
そのままの移築もあれば主材だけとかあるいは解体して用材として再利用するとか。