2年ぶりに西天下茶屋商店街を訪れました。ずいぶんキレイになりました。
アーケードの破れたテントは残らず新しくなり、店舗もチラホラ新しく。
中には閉店して廃墟になりつつある店もありますが。
あちこちの寂れた商店街と大差なくなり、廃墟好きカメラマンには物足りません。
ここで暮らす人・買い物する人にとっては、キレイなことは良いことですが。
若いモデルさんにとって、西成のオッチャン・オバチャン・ジーサン・バーサンが
気楽に声をかけてくる(気安すぎるで)街は刺激的なはず。
天下茶屋→萩之茶屋→ジャリン子チエ という安易な発想から
「大人になったチエチャン」というお題をモデルさんに伝えたのです。
なんじゃソレ?
明るく元気なオネーサンで撮影、とは言ってみたものの
具体的なイメージを用意したわけではなく、自粛期間がようやく明け
撮影ができることの楽しさを実感するだけでした。
というわけで今回はお遊びに徹します
行き交う人が途切れた一瞬を待ちました。意外と人通りがあるのです。
どこが「明るい」撮影やネン
モデルさん得意のY字バランスが自粛明けでもできるか?
↑左手が背景に埋もれてしまったり、軸足のカカトがイマイチなので、↓再度挑戦。
こんなポーズは当たり前すぎる、何か楽しいポーズできる? そう注文したら ↓
ウーン、それは違うゾ・・・
おや、爽やか路線で来ましたか
水平垂直のない画面は不安感を与えます。
普通だったら片方の足を伸ばすだろうなあ
路地撮影は狭いので工夫が必要です。ポーズ・アングル・光と影・・・
全く同じポーズの失敗作があり、2人で大笑いして再度挑戦したのがコレ。
モデルさんの名誉のため、公開できませんデス。
この丸窓とモデルさんをどう配置するのがベストな配置なのか思い浮かばないのです。
とりあえず、置いてみました。
表情豊かなモデルさんは眼だけでもイケルんちゃう?
夜でも夕方でもありません。午後2時なのです。
場所だけ指定して、ポーズは自由気ままに、とお願いしたのがこれ。
ウ〜ン自由だ・・・
全く同じポーズ・同じカメラ設定で、現像時の温度設定だけ少しイジリました。
子供が遊ぶ姿を思い浮かべていました。モデルさんは私の思いつきとは別のこと考えてました。
逆光なので右下から主催者の反射光で助かりました。
このモデルさん、ごく稀に線の細い華奢な姿になります。
反射光なしだとこうです。
いろんな明るい表情に挑戦した中で一番好きなのがコレ。とても○○才とは思えませヌ。
「明るい」と宣言しておきながら暗い撮影も混ぜるのは意図したものです。
いろんな表情をどうにかして引き出したい、そんな工夫だったのです。
商店街の脇道にたくさんいる猫と警備員さん。
ノスタルジックに白黒にしたけど、アザトイなあ。
鉄道員ではありません。
振り返ってコワイ顔を願いしたのです。
脱線1 .
5月中ごろから6月始めにかけてNHKの3話連続ドラマを見ました。
NHKと台湾放送局PTSの共同製作で、日本の原作小説あり
台湾新幹線の建設に関わる日台いろいろな人物の人生ドラマ
「路(ルー)」 .
主演女優は日本人、相手は台湾人、誰なのか・どんな粗筋なのかは別にして
いろんな人物の人生を追いかけたり、一瞬を切り取ったり
なぜか中途半端で終わりその先を想像させたり
粗筋を追いかけることがドラマを見ることではない
そんな、見る側に妄想をかきたてる番組作り。
タイトル「路」は確かに内容にピッタリでした。
人生が交錯したり分かれたり終わったり。
脱線2 .
台湾高鉄にほんのちょっと関わる話。
25年も昔に台湾南部の高雄で工場建設に携わっており
その時の現地土建会社で働いていたチョーカン君。
少し変わった宗教(台湾ではごく普通)の熱心な信者。
会社の本業経営は順調だったのですが会長が手を広げすぎて
大失敗し会社は倒産。チョーカン君は別の土建会社に転職しました。
そのころに台湾新幹線の工事が始まり、彼は台中付近の工事で
現場所長をして高架軌道を作って、順調だったのです。
工事も終わり、何をどう思ったのか、独立し自分の会社を作ります。
それも、寺院建築専門。
彼の消息はそこまで、もう5年前のこと
商売として成立する仕事ではありますが、彼はそうではないと思います。
自分の信じる宗教に少しでも奉仕したい、そんな願いからでは?
去年、台北郊外の寺建設工事で彼の珍しい名前を見つけました。
元気でやってるか? チョーカン君