白沙村荘
銀閣寺のふもとに日本画家橋本関雪の屋敷が公開されています。ほとんどの観光客は前を通り過ぎます。
私が訪れるようになって40年。樹木も育ってきたはずなのですが気が付きません。
茶席が建て直されたり、展示館が大きくなったりと、目立つ変化があるのですが
それでも静かな庭園は昔と同じ雰囲気を保っています。
お茶を飲む席があって、この日は団体客のおかげで2階に初めてあがりました。
座敷と大きなガラス窓、庭園ごしに東山が広がります。
古きよき時代の雰囲気をたっぷり味わいました。
この屋敷は関雪が心血をそそいで創った庭が主人で、そのために隣接する田んぼまで買い取ったそうです。
いろいろ面白い(興味深い)話を園丁さんから偶然にも伺うことができました。
庭の大きな石に銘が刻まれ、側に説明板があったので、2人でワイワイ言っていると
通りかかった園丁さんが「この石は鞍馬から牛で2日かかって持ってきたそうです」と。
銘には中国人の名前があり、たずねると
「関雪さんは南画や中国史を題材とした日本画が得意で、感激した中国の人が贈ったそうです」
話はどんどん広がり、屋敷の建設当時の話や周囲のタンボの話、はては関雪の奥様の逸話まで
仕事の邪魔をしては悪いので適当なところで失礼させてもらいました。
白沙村荘ブログ「ニワブロ」