花冷えの高津
場所 :大阪市中央区高津宮 
日時 :   2019年4月2日 
モデル:       Yoko 
高津は「こうづ」です。 「こうず」でも「たかつ」でもありません。

神社の境内はとても大阪市内とは思えない静けさで小鳥のさえずりだけが聞こえます。
花見客を待つ屋台も並んではいるのですが、今日は格別の花冷え、寒散としています。
おかげで気ままに撮影ができました。


  

  



仁徳天皇が開いた古代の都である難波高津宮の遺跡を平安時代の清和天皇が探して
遺跡の跡地に建てたのが高津宮の始まりとか。
ただしその場所はここではなく少し東側の真田山にあります。
秀吉が大坂を整備するときに、現在の場所に移したのが、地名としての高津の始まりのようです。
真田山は重要な軍事拠点なので秀吉の狙いは当然ですね。
当時は道頓堀はまだ建設途上で、安井道頓は大坂夏の陣で豊臣秀頼と共に討ち死にしますが
道頓堀は徳川の許可のもと従兄弟の九兵衛らが完成させます。
実はこの高津宮は最高の立地なのです。地図を見れば一目瞭然、道頓堀川の突当りなのですから。
夕日が道頓堀のかなたの大阪湾に沈んでいたはず。
残念ながら今は道頓堀も東横堀もビルに隠れて見えません。
高津宮から北西に瓦屋町が広がり、町会が寄進した古い手摺が今も残ります。
瓦を焼くだけでなく原料の土を採掘しており、そのため土地が凸凹して坂もできます。
幕府御用の瓦師のおかげで道頓堀には瓦を積む船もいたはず。