大阪をホジクル 46.ヒューマンウォッチング なんかカッコイイだろ?

[その1]
ずいぶん古い本「マンウォッチング 人間の行動学」
   1980年 デズモンド・モリス著 小学館
   同じ著者から「ウーマンウォッチング」「セックスウォッチング」も。
   初版時は「マン」でもよかったのが性差別につながらないように
   「ウーマン」も書いたのか、単純に2匹目を狙っただけなのか。
ともあれ、人間の行動やしぐさに意味を求めるモノズキ書です。


[その2]
大学のフランス語の名物教授阿部哲三先生はしばしば、というより毎回、サン・テクチュペリから
題材をもってくるのでした。
以前にも書いたその話を再掲
山越えのルートを飛ぶ飛行士が新入りにそのルートの説明をするシーン
   着陸するのに良さそうな草原がある。しかしその真ん中に小さな小川が
   草に埋もれていて着陸するお前を蛇のように待ち構えている。
ごく小さなディテールをこまごまと観察説明する先輩飛行士。
サン・テクチュペリ自身も飛行士で偵察機乗り、ドイツ軍に撃墜されてしまいますが。
阿部先生の授業も細かなディテールを大事にされていました。
おばかな僕は今になって思い出す始末です。


[その3]
小学校高学年の娘とオフィスビル街に出かけ、ベンチでアイスクリームを食べながら
こんな遊びをしたことがあります。
通行人の職業・年齢・なぜここを今歩いているのか を想像して
できるだけオモシロイ答えをひねりだす。
   前からやってくる男女1組、40男と20女
   カバンなど持ってないからすぐ近くの会社で働いている会社員
   上司と新入社員が昼食に出てきた
   ただそれだけならオモシロクナイ
   近くにはラブホテルもあり、不倫関係か
   だが、今は単に食事に出てきただけ
   他の社員をなぜ連れていないのか
   僕なら会社の女性1人とだけで食事することはない
   他人の目があるから2人は次のデートの相談をするはず
   そうにキマッテル
あんまりナマナマシイ内容は省いて、要するに
   2人はデキている
そんな結論を出したのを覚えています。
小学生相手にトンデモナイ親でしたね。

ほんの少しの事実から推測と妄想を重ねる習性はこのころから身についていたようです。
学者ではないけれど昔の人が何をしていたのか、どう考えていたのか
それを妄想するのが楽しいのです。
こうあってほしい、ではなく、こうであったならオモシロイ
赤の他人のことをホジくって何が楽しい?
赤の他人だから楽しいのです。身内のことなら・・・


[その4]
近くのマンションに若い目(30歳くらいか)女性の姿が見える。
4階建の最上階、大きさからするとワンルームか。
たまたま通りかかったマンション入り口からは郵便ポストと階段が見え、オートロックではないらしい。
ベランダに洗濯機があり干す姿を何度も見るが、服は白か黒のみ
朝6時前には窓が開き、7時には閉まる。
帰ってくるのは4時頃のよう。
日曜日も同じなので、いったい休みはどうなっているか疑問。
たったこれだけの事柄から、一体どんな女性なのか妄想に妄想を重ねてみた。
どこまで合っているのか確かめる気はない。
   職業は医療系もしくは介護系だがバイトまたは派遣
   安マンションで収入は少ないらしい。
      (こちらは築40年だがあちらはもすこし古いらしい)
   地方から出てきて一人暮らし、彼氏はいない。
   結構な美人なのだが過去にトラウマとなる別れがあったのか。
   ではなぜ安月給で一人暮らしをしているのか?
      正社員あるいは資格を取るまでガンバル
      現状どうにもならないとアキラメ?
   規則正しい生活・質素な服装から推測するとガンバルのだろう。