大阪をホジクル 40. 先祖の戸籍簿
90歳の叔母が亡くなり、相続手続きをしました。
相続の優先順位は
第1順位は"夫" 未婚なのでいません。
"子供" いません。
第2順位は"父母" もちろん故人です。
第3順位は"父方・母方の祖父母" 江戸時代の生まれです。
第4順位は"兄弟姉妹" こちらも全て故人
第5順位 "甥姪" 私はこのグループ
手続きのため戸籍謄本・除籍謄本を西日本各地から取り寄せました。 ああめんどくさい
全部で20数通にもなりました。
ついでに相続とは関係なく先祖を遡って除籍簿を取り寄せたのです。自分で仕事増やしてる
もちろん、直系尊属に限ります。(叔父の戸籍は請求できません。兄弟の戸籍も)
おかげで、親族で一番よく知るようになっちゃいました。 それがどうした
それが、大阪府堺市だけは状況が違っていたのです。
古い除籍簿は廃棄
役所戸籍係からの通知は " 保存期間(除籍になってから80年)を過ぎ廃棄しました "
戸籍法を調べました。どうなってるんだ?
戸籍に1人でも残っておれば "戸籍"ですが
結婚して別戸籍になったり、死亡したりして誰もいなくなれば "除籍"になります。
除籍は永久保存ではなく保存期間が法律で決められています。
昭和36年(1961)までは 保存期間50年
1961-50=1911(明治44)以前の除籍はここで処分されているかも
法改正があって
昭和36年以降は 保存期間80年 となりました。
さらに平成22年(2010)に法改正あり
平成22年以降は 保存期間150年 となりました。
2010-80=1930(昭和5)以前の除籍はここで処分されているかも
叔母の除籍は150年後まで保管されます。
他の役所と違って堺市役所は法律で決まった通りに毎年コツコツと真面目に除籍を処分してきたのです。
一体誰のものかわからない古墳は残すが、歴史と文化の遺産である戸籍は処分してしまう役人。
なぜ戸籍が歴史遺産なのか?
ある町の全員の戸籍・除籍がわかると、人口動態が推測できます。
親戚・縁戚のグループがわかり、親戚間での婚姻や
町内外との出入りもわかります。
私が堺市に請求した除籍は 戦前の大正10年(1922)に除籍となったもので
平成14年(2002)には 80年経過しておりこの時点で処分されたのでしょうか。
2017年に請求すれば当然 "廃棄済" と返事がきます。
自分の祖父の除籍が処分されたと知れば、随分と悲しい思いをするでしょう。
もちろん、法律通りの期限で処分する役所は少ないでしょう。 他に知りません。
閑話休題
昔は地方のことを 〇〇の国 とか △州 とか呼んでいたのをTV時代劇で聞いたことありませんか?
讃岐の国 讃州
加賀の国 加州カリフォルニアではありません
でも、江戸・京・大坂は違います。
大坂の近くでは
摂津の国(摂州)
大坂 河内の国(河州)
和泉の国(泉州)
のように大坂は3つの国に囲まれていました。摂河泉とまとめて呼ぶことも。
では、大坂と和泉の国の境界はどこか? 聞いたことありませんかぁ?
大和川から向こうは・・・
同様に 鈴鹿の向こうには・・・ とか。
大坂あるいは京を中心として 都/田舎の差別をしていた(今もしている)証拠です。
都人みやこびとは洛中だけが都であって洛外は嵐山でも田舎なわけです。
河内のオッサン・泉州のオバハン は差別語なのです(キッパリ)
掃除のオバチャンは職業名なので差別語ではあ〜りません。
家内の先祖は泉州、私の先祖は和州 私のほうがイナカモンであります。