レンズ 九の沼
 Carl Zeiss Jena Flektogon 超広角単焦点 20mm F4

Flektogonの紹介をする前にロシアレンズに触れておきます。失敗話です。
安い超広角レンズを探してロシアレンズにたどり着きました。
Zeiss Flektogonのコピー品だと。

MIR-20H 20mm F3.5
市中に出回るMIR-20M はM42マウントですが、こいつは何とNikonマウントの純正品。
巨大な目玉レンズのため、前蓋も出張っています。
さらに巨大なオレンジフィルターもガラスが厚くて重いです。
1985年製造ですから、今から35年前のもの。ソビエト連邦が崩壊する5年前になります。

まだeBayを始めたばかりの頃にウクライナから買ったレンズ。
今思えば随分程度の悪い品物でした。
    絞りは動くがヘリコイドは硬くて全く動かない(暖めてもダメ)
    透明ケースはあるがサイズが合っていなくてガタガタ
    前後とも蓋がない
ヘリコイドのグリースが固まっているものと判断し、ネットで見付けた個人のロシアレンズ修理屋に依頼した。
送り返されてきたのは、確かにグリース固着はなくなりスムーズに動作する。
ですが、ピントが・・・ 無限遠でピントが合わないだけでなく「全域でピントズレ」
固着は直したが、ピントズレはどういうこと?
状況を説明すると、修理完了時にまちがいなくピント確認したと。
それが正しいなら、ピント確認してから到着するまでのどこかでネジが緩んだか
ニコンマウントであることを忘れて、PENTAXかSONYでピント確認したか。
業者の言い分を信用することができず、大阪市内の老舗鈴木特殊カメラに持ち込むと
    確かに全域でピントズレがある
    至近距離だけはピント合わせることができるが、それ以外はできないと
現物の確認とこれまでの経験からそういう判断になったのでしょう。
次に
個人でレンズ修理を請け負っている方のサイトを発見、やりとりすると
    症状から、ヘリコイドの組立てから間違っていると推測
    初めて扱うレンズなのでオーバーホールが必要(高くなる)
    至近距離だけの調整なら簡単だが、無限遠までの調整となると面倒
鈴木カメラの返事と似ており、信頼できると判断し、依頼メールを送るが
なぜかなしのつぶて。
ここで、修理断念しました。 現物はビニール袋に眠っています。



性懲りもなく、今度は Zeissのレンズをマウント改造したものを見付けたのでポチッと。


Carl Zeiss Jena Flektogon 20mm F4

かの有名なツアイスがドイツ敗戦で大半が米国に接収されて西ドイツで同名で存続し、一部がソビエトに接収され
東ドイツに残ったのが Carl Zeiss Jena
このレンズはCarl Zeiss Jena の製品で、Nikon用に個人でマウント改造されたものです。
   20mm F2.8 ホントはこちらが欲しかったのですが
   20mm F4  こっちになりました
   25mm F4
   35mm F2.4
   35mm F2.8
はっきり言ってゲテモノです。
1960年代の東ドイツで生産されたオールドレンズ、いくらZeissと言ってもニコン用改造品なんて・・・デス。
  (番号から製造年代がわかります。 1961-1964 )
オリジナルの写りぐあいとは変わっているはず。(オリジナルではどうなのか確かめようもありませんが)