レンズ 拾参の沼
ISCO Berolina-Westromat 135mm F3.5 400g!
またまたゲテモノを入手。
ドイツ製カメラ・レンズを知る人なら ISCO-Göttingen と聞けば
Schneiderの子会社で安物レンズ
という印象評価を持っているでしょうが、邪な素人である私には[安い]ということは良い点なのです。
そりゃあ、Schneiderの現役レンズ Super Angulonは欲しいですヨ、でもウン十万円では手も足も出ません。
このレンズがゲテモノなのは、Nikonマウント改造品 なのです。
レンズ名 Berolina-Westromat の Berolina は何なのか?
eBayで探すと Berolina だけの135mm F2.8レンズが出品されています。
ですが、形状は全く違い、メーカー情報がありません。
Camera-Wiki にも全く記載なし。
妄想すると
Berolinaブランドでレンズを販売する商社がドイツにあり
いろいろなメーカーから供給されていた。
ISCOもその1つだった。
Camera Wikiによると ISCO は
1936年ドイツのゲッチンゲンで設立された。
第2次大戦の前はSchneiderのレンズを製造していたが
戦後は映画映写レンズに特化していたがその後1眼レフ用レンズをさまざまな名前で出していた。
Isco-mat, Iscotar, Isconar, Tele-Iscaron, Westar, Westnar, Westron, Westromat
終戦直後から1953年までは社名ISCOを使うことを禁じられ、Optische Werke Göttingenとしていた。
2009年からは Schneider Kreuznach Isco Division GmbH & Co. KG となっている。
ゲッチンゲンは第2次大戦後に東西の境目にあたってしまい
ゲッチンゲン市はイギリスの管理地域、テューリンゲン市はソビエト管理、カッセル市はアメリカ管理だった。
親会社Schneiderはドイツのフランス寄りBad Kreuznach市にあったので、偶然両者とも西側に残った。
ISCOの名称をなぜ禁じられていたのか不明ですが、商標権でモメたのでしょうね。
ISCOは M39やM42などのマウントレンズを製造しているのですが、親会社Scheneiderはいろいろなマウントに手を出しています。
さらにはHasselblad・Leica・Kodak・Samsung・ブロニカにもレンズ供給していました。
最後に触れるのが レンズの横にある大きなポッチ。
M39でもM42でもこんなのはつきませんよネ。
ピント合わせで指を引掛ける?
絞り調整時に指を引掛ける?
レンズ着脱時に・・・
どれも違いマス。
Exaktaマウントカメラのシャッターは独特で、ボディ前面にあります。
カメラ上面にはシャッターボタンが見えません。ボディ中央左前側にポッチが出ているのがシャッターボタンです。
このレンズはZeiss Biotarのマウント改造したで、レンズ横ポッチはついていません。
このボタンにレンズ側のポッチが重なり、レンズ側を押せばシャッターが切れる というわけです。
ということは
Exaktaマウントレンズの横のデカイポッチはシャッターボタンなのデスガ
Nikon機にExaktaマウントレンズを取り付けると ポッチは無意味
あっても邪魔にならなければイイカ・・・
ナンカかっこいいゾ 不純な動機
2022/7/19 追記
Berolinaをときどきネット調査するのですが、ほんのチョット進展。
1959年のかわいいフィルムカメラのカメラカタログがあります。
PENTI
イタリアの響きを感じるのですがカタログはドイツ語。
その会社名がナント・・・
BEROLINA Kino-Optik GmbH
西ベルリンに会社があります。
さらに、多分カメラ雑誌の宣伝ページらしいのがありました。
ページ右上に「KINO-OPTIK.GMBH
BerolinaブランドでKino-Optik社から販売されていたと考えたのですが
KINOはドイツ語で映画館という意味なので、BEROLINAという会社名で
映画用光学機材の会社だったのでは?
Berolinaは日本のサン光機のOEMだとかよくわからない噂まがいの話もあり
じゃあISCOとどういう関係? 何ともモヤモヤしたままです。