レンズ 拾の沼
Soligor 135mm C/D F2 Soligor Tele-Auto 135mm F1.8
135mm | f1.5 | 98φ | 2.7kg | |
135mm Tele Auto | f1.8 | 82φ | 1.1kg | M42 |
135mm | f2 C/D | 77φ | 0.8kg | Nikon |
135mm Tele Auto | f2.8 | 55φ | 0.4kg | |
135mm Telephoto | f3.5 | 46φ | 0.4kg | |
明るい望遠レンズを探していて見つけたのがこれ。
さらに明るい 135mm F1.5 があるのですが、20万ちかくする上に重いです。手を出せませんデス。
F2.0の方はNikonマウント。 F1.8の方はM42(PentaxK)マウント。
どちらも50年くらいの古強者ですが、レンズは綺麗です。
135mm f2.0 の本体にガタがあること発見。
ヘリコイドは滑らかに動作するので、ヘリコイドの溝はそれほど摩滅しておらず
ヘリコイドと本体との結合が緩んでいると思います。
さて、どこへ修理に出すんだ?
レンズ構成図は F1.8 の図だけ見つけました。
重いはず。ガラスの塊じゃねーか。
爺は"ソリゴール"と聞けば"ミランダ"というカメラを思い浮かべます。
買ったことないですが
ネットで遊んでいてこのレンズを見つけたのです。 それもNikon用を。
Canon用とかMinolta用だったら手を出してなかったです。
なんでそんなゲテモノを? ゲテモノだからですって。
"ソリゴール Soligor"を見なくなって随分になります。
てっきり倒産した国内メーカーと思っていたのですが、奥深い謎が・・・
日本語Wikipedia "ソリゴール"
1.ドイツのレンズメーカー、およびそのブランド名
2.日本のカメラ、写真レンズのブランド名
ソリゴールは元々は日本のカメラ、写真レンズのブランドで、世界中に輸出されていた。
ソリゴールの名称の由来は[Solid Gold]の発音から名付けられたものと思われる。この時
期の製品は主に日本のメーカーがOEMしたもので、1955年頃から写真レンズ、カメラ、カ
メラアクセサリーを展開したが、日本ではソリゴールの名を冠した会社は存在しなかった。
1968年頃、ドイツの商社AIC(Allied Inpex Corporation )のミランダカメラ買収に伴い、
ドイツにソリゴール社が設立された。この会社と日本のソリゴールブランド製品とは技術
的なつながりはないとする研究者が多い。
日本のブランドであった時代の製品の概要
レンズマウント交換式であったソリゴールレンズには一眼レフカメラ用の超広角レンズ17mmF4
から望遠レンズ800mmF8までがラインナップされ、そのほとんどに各種一眼レフカメラ用交換
マウントが用意されていた。このレンズマウント交換式はタムロン、コムラーなどが有名だが、
ソリゴールも日本のレンズマウント交換式の先駆であり、特にT2マウント成立以前に同様の交
換式システムがあったことは注目に値する。
全般的には廉価なシリーズ展開だったが、中には高価な大口径レンズもあった。それらは輸出
用だったため国内では知られていないことが多く、そのような大口径レンズがしばしば逆輸入
され日本のカメラユーザーを驚かせた。
当初はプリセット絞りであったが1960年代には一眼レフカメラの自動絞りに対応し、TTLメーター
にも連動するAUソリゴールシリーズも開発されプリセット絞りタイプと併売された。
ソリゴールミランダはミランダカメラのシステムの一部で、ミランダマウント固定非交換型であった。
たくさん書いてあるようで確実な情報が少ないボケボケの記述です。
日本のブランドであった時代にはどのメーカーが製造していたのか一切不明。
OEMしたのなら、その販売会社はどこだったのか?
だからWikiは信用ならん!という実例です。
では英文Wikipediaではどうでしょうか?
Wikipedia "Soligor"
Soligorは元々はAmerican Allied Impex Corp.のブランド名として1956年に日本から輸入したレンズ
その後からはカメラにも使われました。カメラは日本から輸入され、また、日本の複数メーカーを
管理controlしていました。初期の製品は Miranda T カメラ と Soligor レンズでした。
写真撮影機器メーカーとして1968年にシュツットガルトにAICの子会社AIC Phototechnik GmbH
として創設され1993年に製品名に合わせて社名変更してSoligor GmbHとなりました。
よく見る製品は日本製で(ほとんどはTokina製)SoligorあるいはMirandaブランドです。
Mirandaは1960年代にAICに買収されました。
Soligor社はVivitarと関係を持っていたようです。(T4マウントのように)
現在はシュツットガルト郊外にあります。
リンク Official Website ←リンク切れ
Soligor Lens Compendium
Soligor in olypedia.de
Canon EOS Technoclopedia:Soligor AF Lenses
日本語版より具体的です。メーカー名の1つとしてTokinaが出てきました。
2つを比べると、どうも1955-1956年から日本の複数メーカーがAICにSoligorブランドで
OEM供給したものです。ですが、いつ頃まで供給していたのか、いつ倒産したのか?
Soligor Lens Compendium
Soligorは写真撮影機器のサプライヤー(メーカーとは書いてない)として米国・ドイツを中心に
サードパーティレンズが有名です。
SoligorはAllied Impex Corporationのブランド名として使われました。AICは米国東海岸で1938年に
設立された商社で、1968年にドイツに子会社を設立し、カメラ・レンズ・アクセサリの供給会社として
有名になりましたが、2011年に破産しました。
Soligorレンズの発展は、1960年代末から始まり1990年代初めまでで、ほとんどのレンズはマニュアルフォーカス
ですが一部はオートフォーカスもあります。
------- 中略 -------
Vivitarなど他のサプライヤーと同じく、Soligorは販売に注力して製品は日本から得ていました。
Soligorは多数の光学メーカーと共同し、いくつかのレンズでは少し違う仕様のものを複数のメーカーで
製造することもありました。
メーカーはシリアル番号から見分けることができる。
1桁目 | メーカー |
1 | Tokina |
2 | Sun |
3 | Sun |
4 | Sun |
6 | Komine |
7 | Sun |
8 | Tokina |
9 | Kobori |
A | Komura |
H37 | Kawanon |
H4 | Kawanon |
H5 | Komine |
H6 | Komine |
H7 | Tokina |
KA | Kyoei |
R | Itoh |
T | Tamron |
さらに続く2桁が製造年を意味します。
------- 中略 -------
後に、Soligorはいくつかの独特のレンズシリーズを発売します。最も有名なのが
1970年代中ごろにリリースした C/Dシリーズです。
これが何の省略なのか、Computer Designed あるいは Compact Designなのか不明です。
しかしながら、このシリーズが例外的な光学系で良い性能を示したとしても
Vivitarの Series1を超えることができなかったのです。
さらに、1980年代中ごろにドイツ子会社がリリースしたG/SシリーズはSunが製造したもので
24mm/F2.5 28mm/F2.5 135mm/F2.5 200mm/F2.8 300mm/F4.5 400mm/F5.6
35-135mm/F3.5 70-160mm/F3.5 70-222mm/F3.5 がありました。
------- 後略 -------
Soligor in olypedia.de
ドイツ語なので降参。
怪物レンズが紹介されています。 Soligor 135mm/F1.5
値段は不明。 85mm/F1.5でも10数万円 どうですダンナ、投資用に♪
今度は商社Allied Impex Corporationを調べてみます。
Camera-wiki.org Allied Impex
AICはヒトラーが台頭してきたドイツから移住してきた4人のドイツ系ユダヤ人が
貿易会社Allied Impexの親会社としてAIC Photo, Incを設立しました。
AIC Photoは1956年からSoligorブランドで日本からカメラ・レンズ・アクセサリを
輸入して販売します。
Mirandaカメラは最初は日本から輸入してたが、1960年代になって会社を買収します。
ドイツの子会社AIC Phototechnik GmbHは1968年に設立され、1993年にSoligor GmbHに
改称され、2009年までは営業を継続していました。
収集家の間では C/Dの呼称はComputer Designed とCompact Designの2説ありますが
AICからの説明はありません。