117.ガルンガンの飾りつけ

まずは「ガルンガンて何?」
バリ島ではいろいろな年中行事があり、ガルンガンは最も大きな行事です。
210日を1年とするウク暦にもとづくので毎年だんだん早くなり、年によっては年に2度あります。
日本の盆と似ていて、ガルンガンには先祖の霊が降りてきて、10日後のクニンガンに戻るわけです。
どのようなことをするかは、情報センターAPA? の説明が詳しいので一部を引用します。本文をぜひ一読ください。

 ガルンガンの日と10日後のクニンガンは、バリでは、神々や祖霊が地上に降りてくるとされている。
 ここで少し、 ガルンガンを迎える一連の儀式をおさらいしてみよう。
★スギアン・ジャワ=Hari Sugian Jawa。Wraspati(木)-wage
 バリ島全土がバリ島外の力から守られるためにおこなわれる儀式。
★スギアン・バリ=Hari Sugian Bali。Sukra(金)-kliwon
 自らの体を清める日であり、続く土曜日には、女性たちは米と椰子砂糖から作る《ドドル》と呼ばれる伝統的な菓子作りをする。
★ハリ・プニェクバン=Hari Penyekeban。Redite(日)-paing
 邪悪な力が儀式の準備を妨害したり、力を振るいやすい日で、人々は瞑想し忍耐を持って邪悪な力に立ち向かい、彼らの務めを続ける日ともいわれている。
 餅米を発酵させる作る《タペ》というお供え用の食べ物を作る日。
★ハリ・プニャジャーン=Hari Penyajaan。Coma(月)-pon
 お供え用のお菓子を作る日。
 そして、ペンジョールを作る準備が、男たちによって始まる。ペンジョールが屋敷の門前に立てられるのは、ガルンガン前日か、前々日のことが多い。ウブドのペンジョールは、ほかの村と比べると特にみごとで、太くて長い竹が使われ装飾も豪華だ。竹竿で作られたペンジョールは、日本の七夕飾りのようでもあり、正月の門松風情でもある。ガルンガンから35日目に取り払われる。
 ガルンガンがちょうど満月と重なる日はガルンガン・ナディ(Galingan Nadi)と呼ばれ、5年に1度巡ってくるそうだ。この時のペンジョールは、いつもと違って、先っぽにクリンチガンというプケチョッ(カタツムリのような巻き貝)の殻で作った風鈴のようなものをつける。地方によって違いがあり、ウブドはプケチョッがぶらさがっていたが、バンリでは、先端がみっつに分かれた竹が立っていた。
★プナンパハン=Hari Panampahan。Anggara(火)-wage
 善と悪の力の違いを理解するために、必要な力を手に入れるための儀式が行われるとされる。その一方で、豚や鶏を生贄に捧げる。それぞれの家々では、早朝からラワール料理が作られる。家を離れて働きに行っている家族も、この日には帰ってくる。
 バリ・カレンダーにはこれら一連の儀式が記載されているが、一般家庭で特に行われてはいないようだ。
   (APAではこう書いてありますが、僕が見たニュークニンやトゥブサヤではどの家もやっていました)
    ホテル・スタッフが珍しくチャナンを作っているのでどうした?と聞くとガルンガン前は女性スタッフ
    が忙しいので手伝っているし、家に帰ると祭りの料理を作るので僕も忙しいとのこと。
    知り合いの旅行代理店はガルンガンには営業しない(できない)そうです。ガイドなどの従業員が
    田舎や実家に帰るので。
★ガルンガン=Hari Raya Galungan 。(今年は6月27日)Buda(水)-Kliwon
 そして、ガルンガン当日。
 人々は朝早くから起きて沐浴し、正装に身を包む。女性たちは、この日のためにひと揃いの正装を新調する者が多い。まず、屋敷寺で、数日前から用意された盛大な供物を祠に供え、祈りを捧げる。そのあと、村の方々の寺院、水利組合(スバック)の寺院、仕事場の祠、それぞれにやはり供物を捧げ、祈る。そのあと、他へ嫁に行った女たちは、自分の実家の寺へも、供物を持って参拝する。「全部で何カ所くらい、廻るの?」と訊ねると、「わたしは10ヶ所の寺よ」と答える女性もいる。そのつどお祈りもするので、額は米粒だらけ。身体は、聖水でびしょびしょに濡れている。
 村の守り神であるバロンとランダの仮面が、寺院の境内に安置され、この1年間村人をお守りくださったことへのお礼として、供物が捧げられるのも、この日である。
★マニス・ガルンガン=Manis Galungan。Wraspati(木)-umanis
 人々は家族や友人を訪ね、共に神々に祈りを捧げ、互いの罪を許し合う日とされる。
★クニンガン=Hari Raya Kuningan。(今年は7月7日)Saniscara(土)-kliwon
 ガルンガンから10日後。
 儀式は午前中に行われる。心の平和と静寂のために祈りを捧げる。この日の正午に、神々と祖霊は天上へ帰るとされる。



毎日はお祈りから始まります。いつもはこのように女性スタッフなのですが


ガルンガンではオーナーのKutuhさんが朝夕お祈りしてました。


飾りつけが立派になり、もちろんお供えも増えます。


村の寺にも普段以上に

 
これはアラム・ジワの飾りつけ


村の寺にバイクでぞくぞくとお参りに来てます


日本の正月と同じくバイクにも飾りをつけます


ニュークニン村で最初にみたペンジョール。足元を踏み固めてます。(2日前)


スクマ通りではあちこちで(2日前)
ヒモで引っ張ってあの弓のような曲がりをつけています。

あちこちに立ってます。子供が生まれた家では立派なのを立てるんだとか。


お手伝いしてるんだか遊んでるんだか?


ようやく立ちました。


ここでも子供が足元に


ここでは2本ならべて作業中


けっこう手が込んでます。これを男がつくるんです


ハヌマン通りまで出てくるとここにも


通りがかった観光客(僕のような)が写真とってます


ラカ・レケでも駐車場で作りはじめました


アラム・インダにも立ちました


足元にはこんな飾りつけが


竹串で縫いつけて作ってあります。金属やプラスチックは使いません


宿では各部屋の飾りの花がいつも以上に多いです


山盛りの花びら


スタッフのデワ君が珍しく花飾りを作ってます。
どうしたの?と聞くと、女性スタッフが大変忙しいからと。
彼は今朝3時に起きて料理を作ったんだそう。今日は帰っても家の用事でメチャクチャ忙しいのです


スグリワ通りはもう仕事場みたい


あっちでもこちでも


家によって少しづつ形が違います


オトーサンは大変です


お供えままだ入れません


きっとこれを作るのに半日かかったんじゃないかなあ


こちらは稲穂をつけています。ということは刈り取りのときから用意しなくちゃ


プンゴセカンの通りにもペンジョールが並んでいます


これはハヌマン通りのペンジョール


ニュークニン村には立派なのが多いです


腰に巻いた布がいいなあ


門の外も中も飾りがあります





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