301.北バリ空港建設
バリ・タイムズにこんなニュースがありました。
The Bali Times August 29, 2011
Still No Decision on North Bali Airport Site 北バリ空港の場所はまだ未決定
バリ島2番目の空港として北部に計画されているがその場所についての最終判断はまだされていない。
可能な場所を調査するチームが組まれたが結論はまだ、と今週ブレレン県長Putu Bagiada が語った。
“チームはまだ場所を確定できていない" 関係する県担当部局・調査員・投資家などの会議のあとBagiadaは語った。
ブレレン県副長官 Ketut Puspaka
インド投資家代表 Karl Rajendran, Nurhan Jalal and Hari Abdul Japar
地方政治家および役人達
なかなか決まらないですが、これは建設場所の地元利害が強いので仕方ないです。
投資家が中国でもマレーシアでもなくインドというのが興味をひきます。
ブレレン県西部には小さな飛行場(小型機用)がありますが
今回計画は国際空港ですので、場所はシンジャラジャ付近であることは間違いないでしょう。
海上埋め立ては不可能で農地を整理することになり、農民の移転・道路電気水などのインフラ開発が必要です。
海岸沿いでそういう場所は数少ないと思いますが、その間での綱引きが熾烈、というわけです。
南部地域(ヌサドゥア~デンパサール~ウブド)はングラライ空港からのアクセス1時間範囲の開発がかなり進み
昔はバリ島の都であったシンガラジャを含む北部(東部も西部もですが)の遅れが目立ち
開発にアセリがあるのは確実です。
その起爆剤として国際空港というのはわかりやすい発想です。
ングラライ空港から山越えで3時間以上かかるのでは、東部クルンクン・西部タバナンの方がずっと便利ですから。
ただ、海外から飛行機で直接シンガラジャに来る人がどれだけいるか?
もし、ングラライ空港乗り換えの国内線空港であればどうでしょうか?
ブレレン県(バリ州)がどういう目標で北バリ空港を建設するのか、見えません。
私の個人的予想(こうあってほしい)では
中部ウブドの開発がかなり進んだが、近郊へは広がらない
東部ではクルンクン(およびアメド)が開けつつあり
バンリ・カンガセムは開発から残される
キンタマーニ~ブドゥグルは避暑地として開ける
西部ではタバナン(海と山に二分される)が開け
ヌガラはあまり変わらない
北部は飛行場ができなくてもロビナ~テジャクラが少しだけ開け
シンガラジャは歴史スポットとして残る
せっかくの豊かな土地は広大なタンボと散在する畑による農業観光(アグリ・ツーリスム)でゆっくりと開発してほしいですね。
現代的な開発は文化や生活を劇的に変えてしまうからです。
集中(一極化)と分散
これを観光客から見ると
南部への大型施設の集中立地 ←これは成功している
それ以外の地域への施設分散 ←これから(ウブドは失敗している)