242.シドゥメン訪問 その5

今回の東バリ行きの4つの目的 のうちの2番目の話です。
   ①シドゥメンの朝のタンボ景色を見る
   ②在住の方に織物の話をうかがう
   ③シドゥメンの結婚式を見物
   ④クリス工房を訪問
シドゥメン村タボラの宿に着いてすぐ電話を借りました。
「どこへ電話します?」「タボラに住んでいる人」
「誰ですか?」    「日本人の女性です」
「あ~すぐ近く、歩いて数分のところに住んでいます」
というわけで、電話するとわざわざ迎えに来ていただきました。
招かれた自宅の隣近所はすべて親戚という、典型的な農家。日本だって昔はそうでした。
ウブドやタバナンで見るような立派な屋敷ではないですが、でも広い庭つき1戸建。
うらやましくもあり、世話が大変だろうなあ、という感想です。
庭にはもちろんたくさんの樹木や花があり、その間を鶏・アヒルが遊んでいます。
ちょうどご主人が帰ってきて、明日の結婚式の後で食べる竹カゴに入れたバビを見せてもらいました。
あれが今晩グリングリンされるのです。
作るところを見ませんかと言われたのですが、ゴエンリョ申し上げました。
田舎育ち+海外ドサまわりの僕にはどうってことないのですが、都会っこの家内には刺激的です。

松原さんはシドゥメンでの生活や織物などについてのブログ「バリ島田舎暮らし」を書いておられます。
ウブド在住の人たちのブログとはまったく違うのに驚くでしょう。

さて、いつも機織されている場所で機織の話をうかがいました。
僕の友人(故人)が機織教室をやっていて足踏み織機は何度も見ており、ウブドの裏道で見かけたのも同じ足踏み式でした。
ところが、シドゥメンでは今も古い腰機で織っているとのこと。1つ1つの部品の説明をしながら、織り方を実演していただきました。
僕がバカなこと書くよりご本人の説明を紹介しておきます。(メンドウだから)
    織る道具
    織り方

織りあがった布もいくつか見せてもらいました。

中には「う~これホシイ」と思うものが、でもまだ製作途中。残念。今から注文しておくかな?
何に使うか、どこに飾るか、狭い我が家でまた悩むことがでてきそうです。

機のそばのお話も長くならないうちに宿に戻ることにし、記念写真をとりました。

旦那さんのお母さん(左端)は記念写真だというとポーズをつけるカワイイ人です。


バリ人の旦那さんと次の日に立ち話をしました。
何も尋ねていないのに自分から、これから先どうしていくのか
谷間の唐辛子畑を眺めながらポツポツと話しだしました。
僕はウンウン返事するだけですが
まだ暮らしを良くしていくことは始めたばかりだが、すこしずつstep by stepで
やっていくんだと、僕より自分に言い聞かせるような口ぶり。
(きっと賢い奥さんの影響かな?)
急に変えるのは何事もよくない。段々と変わっていくのがいいね、と答えました。
僕がウブドに行き始めてもう8年。村もずいぶん変わりました。開発が進み、だんだんとクタの喧騒に近づきつつあります。
ここシドゥメンが変わるにはさらに10年以上かかるでしょう。そのとき、今のウブドのようにならないことを祈ります。


シドゥメン訪問 その6 に続く