179.ウブドの村の火葬儀礼 その5
パダン・テガルのガベンの翌日(7月20日)のようすです。
11時ころ猿森に行ってみました。昨日の火葬のあとがどうなったか見るためです。
まさかこんなことしてるとはね~
昨日の火葬に比べてさらに宗教色が強い儀式ですので、僕の観察だとあらかじめ断っておきます。
あくまでも日本人観光客の目から見たもので、バリ人から説明を一切してもらってないので
トンチンカンな解釈をしているかも知れません。
猿森入り口にどんどん村人が。
コゲ臭い匂いのただよう火葬場には長い草の葉を飾った白い包みが並んでいました。
火葬の台が燃えずにそのまま残っています。
燃やさないために台の上に土を被せていたのでした。
葬儀場の中は昨日以上にたくさんの人です。
村人が葬儀でワイワイやっているそばで
服装を見ればわかる通り身内ではなく火葬場あさりです。
焼け残った供養銭を拾っていました。
次第に人が増え、そのうちに家族ごとに集まり
大きな四角の包みとその間に見える小さな丸い包み。
包みを開けます。
中のもの(オバーサンが持っている)を一旦避けて台に白布を敷き
四角は竹で作ったカゴで、中には素焼の台つき皿が出てきました。
皿には小枝を束ねたものが乗り、さらに台の部分に供養銭が結わえられています。
女性がお供えを運んできました。
緑や青の布の上にチャナン(小籠に入った花)を結わえたものと、背の高い花束です。
この花束のようなものは後で大変重要なものであることがわかります。
。。
ピンクのサロンの男性が供養銭を受け取り左腕に通します。 供養銭はそのあと次々と別の人に渡されます。
供養銭は日本の寛永通宝によく似た形で四角い穴があいています。
いろいろなものが並んでいるのを紹介します。
右上(紫のクバヤの女性の前)には小さな丸い包みをあけてあります。
中からは同じ形をした素焼きの皿が出てきました。
黒いもの(焼け残ったもの?)と花が乗っています。
儀式に必要なものはこれだけのようです(想像)
小さな丸い包み
素焼きの台つき皿に亡くなった方のシンボルと花が乗る
それに草で編んだ蓋がしてある。
台つき皿は火葬のときに使ったのと新しいものと2つある。
大きな四角い包み
同形の皿と束ねた小枝束を大きな竹カゴに入れてある
聖水(入れ物はいろんな形あり)
素焼きの碗が3個
供養銭(200枚くらいを輪にしてある)
黄色いヤシの実(切って中身は出してある)
背の高い花束(ヤシの実の蓋にする)
チャナンがたくさん(普段のチャナンと違うのかどうか不明)
竹でできた蓮台(ここでの儀式が終わったらどこかへ運ぶため)
四角い包みから出てきた新しい素焼きの皿に故人のシンボルを移し
聖水をすこし加えて、親族が次々に小さな木の棒でスリつぶすのです。
次の順序の誰かを呼ぶのを見るとちょうど日本での焼香順序に似ています。
女性親族だけが入れ替わりピンクの男性はずっと代わりませんでした。
スリつぶしたもの(ドロッとしてる)を黄色い小さなヤシに入れます。
上の写真と比べると、蓮台の上に金色のクッションが敷かれ、その前にルピア札が置かれています。
どうも、スリつぶす儀式をするとお金を供えるようです。
蓋をして上から飾りをかぶせてオシマイ。
ヤシの実に何か書いてあるのですが読めませんでした。
このような行事がそこらじゅうで行われているのです。
葬儀場のほうはひと段落したのか静かです。
暇そうにしてるオバチャン達
葬儀場の出入り口にあるこのお供え台は何なのでしょうか?
子豚の丸焼(バビ・グリン)が上に乗っかってます。
その後ろに見える黄白の傘は葬儀する家の数だけあります。
家族ごとにお供えを飾っているのです。こちらは活気があります。
若い女性が多いと華やかですね。
本日の観察はこれにて終了