南濱墓地 墓石調査 北飛び地
南濱墓園の飛び地はウッカリ通り過ぎてしまうほど地味です。
緑色の掲示板の横に入口があります。
中は非常に綺麗に管理されており、本墓地とはずいぶん違います。
この写真は、無縁墓だけを集めた一角で、地蔵には涎掛けが巻いてあります。
左手前にポツンとあるのは昭和26年のもので祀る方がいます。
左奥には6体の地蔵が並びます。同じ施主で日付も同じですが、それぞれ微妙に違うのが面白いです。
無縁墓は階段状になっており、足元には五輪塔と地蔵が並びます。
かなり風化・磨耗したものが多く、文字も判別がつきません。
年代の読めるものを列挙してみると
寛保3年(1743)
宝永2年(1705)
享保4年(1719)
天和2年(1682)飛び地で最も古いものです
正徳5年(1715)
延享3年(1746)
安永8年(1779)
寛延2年(1749)
宝暦10年(1760)
本墓地と似た年代で、飛び地だから新しいというわけではありません。
台座の裏側にまわると墓石を積み上げたことがわかります。寸法を合わせるため切断されています。
積み上げられたのはそう古くはないでしょう。戦後になってからでは?
それぞれ祀られている墓の中には、冨島一族のものが多いことに気がつきました。
1/5程度は冨島一族です。最も古いもので、明和8年(1771)ですが、本墓地にある冨嶋一族の古いものは寛延元年(1748)とかなり近いです。
どういう関係なのかはまったく不明です。